三越がつくった駅だから!? 三越前駅だけ企業名が付いているその理由

浅草、田原町、稲荷町、上野...と銀座線の駅を見ていくと、あれ、三越前駅だけ「三越」と企業名がついています。なんと、東京メトロの全駅を調べても、企業名が付いているのはこの駅のみ。どうしてなのか、その理由をご紹介します。

建設費用の全額を負担していた!

昭和7(1932)年に開業した銀座線の「三越前駅」。この駅は、百貨店の「三越」が建設費用を全額負担してできた駅です。店舗への直通の出入り口をはじめ、銀座線ホームの壁面に描かれた三越の「三」をモチーフにした赤い3本線、輸入タイル・大理石張りや真鍮製手すりなど、ほかの駅にはない仕様が特徴となっています。

そんな三越前駅開業当時の写真がこちら。

開業時の駅名看板は柱に縦書きで「みつこしまへ」。ホーム階段に大きく「三越御入口」の看板が見えます。

開業当時からエスカレーターが設置されていたり、

日活映画(東京祭)の三越前駅ロケ風景

映画のロケ地になったりと、ハイカラさんが集まる人気スポットだったのです!

そんな三越前駅が、今後大きく生まれ変わります!

三越前駅は「着物の街」に

銀座線は現在、全駅のリニューアルを進めています。三越前駅・日本橋駅・京橋駅を「商業エリア」として、2014年3月から7月にかけて銀座線「商業エリア」駅デザインコンペを開催しました。

デザインコンペ入賞作品のアイデアや想いを十分に活かしながらコンセプトを設定し、「"まち"の地下1階」として、各駅が持ち合わせている歴史的背景や地域性等の特徴を表現することで、"まち"とのつながりが感じられる空間となるようにデザインを決定。

三越前駅のデザインコンセプトは「着物の街」です。江戸時代の呉服店から発展し、いまも老舗百貨店の伝統的で重厚感のある建築物が建ち並ぶ、魅力的な街をモチーフとしたデザインを駅全体に取り入れます。

改札口(渋谷方)...1923 年の開業時から残るアールデコ装飾を極力活かし、歴史と現代が融合した存在感が際立つ空間を演出することで、改札口としての視認性を高めます。

ホーム...街並みを想起する重厚感のある列柱には、内側に仕込まれた華やかな着物の生地がライトアップされ、華やかな街の歴史に触れながら歩く楽しさが感じられます。

三越前駅リニューアル工事の着手予定は2020年度以降を予定。いったいどんな姿に生まれ変わるのか、ご期待ください。

Metro Walker 2014年秋号より

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