MetroWalker 2015 Spring
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浮世絵を手掛かりに江戸の桜の名所を散策風景画の巨匠としても名高い浮世絵師・歌川広重が、晩年を迎えた安政3(1856)〜5(1858)年にかけて描いた「名所江戸百景」。119作品あるこの傑作には江戸の名所が網羅されており、作品を通して当時の風景はもちろん、町の賑わいや人々の暮らしぶりがうかがえる。今回は、春の景色の浮世絵とともにその絵が描かれた名所を紹介。市谷亀岡八幡宮、新宿内藤町の玉川上水、上野清水観音堂、そして飛鳥山公園。これらは時代が移り変わった今でも、春になると桜の名所として多くの人で賑わう場所。絵に登場する建物の中には現存するものもあり、その場所に行くことで描かれた当時を想像することもできる。約150年前の時代に思いを馳せ、江戸の名所を巡ってみるのも一興ではないだろうか。撮影/阿部 浩、池田真理、岡村智明古典が語る江戸の華1浮世絵で江戸の春を探訪本殿、茶ノ木稲荷神社、銅鳥居、石段など現在も目にできる光景が描かれた作品。市ヶ谷御門の門前町であったこのあたりは江戸有数の歓楽街でもあり、祭りには旗本に奉公するキリッとした若者や、いなせな町奴が集まったといわれる。この浮世絵からも満開の時季の賑やかな様子が見て取れる。市いちヶが谷や八はち幡まん(歌川広重)名所江戸百景新宿店線谷目大木戸門宿線線新宿三丁目JR山手線国立国会図書館蔵04

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