けっしてダジャレじゃありません。東京メトロ、SUBWAYで銀座線サンドをつくる

毎回、銀座線沿線の街で活躍する方々をお招きし、お話をうかがう対談企画「ひと駅車両対談」。今回対談を行ったのは日本サブウェイ、そう、あのサンドイッチチェーンの本部です!  かつて赤坂見附に日本1号店があったSUBWAY。赤坂見附の街の魅力や、知られざる商品開発の裏側についてお話をいただきます。

また、"subway"つながりで、東京メトロが手がけるブランド野菜「とうきょうサラダ」担当者の高原麗美とともに、この鼎談を記念して銀座線をイメージした特製SUBWAYサンドをつくっていただくという夢のコラボも実現! はたしてどんなサンドイッチができあがったのでしょうか。

河合大介

河合大介(かわいだいすけ)
日本サブウェイ株式会社、オペレーション本部シニアトレーナー。東京、大阪、京都などの直営店で店長を経験し、現在はフランチャイズ店を指導するフィールドコンサルタント(SV)向けのトレーニングなどを担当。趣味はソフトボール。東京都出身。

荒川波奈絵

荒川波奈絵(あらかわななえ)
日本サブウェイ株式会社、商品本部商品開発栄養士。入社以来、一貫して商品開発を担当し、100種類以上のメニューを開発。自宅の家庭菜園で、ミニトマトやハーブを育てるのが趣味。山口県出身。

東京メトロ 高原麗美

東京メトロ 高原麗美(たかはられみ)
東京地下鉄株式会社、事業開発本部流通・広告事業部戦略担当課長補佐。現在、新規事業担当として、地下鉄の高架下を利用した植物工場で育てたブランド野菜「とうきょうサラダ」を手がける。趣味は旅行。東京都出身。

SUBWAY

左から高原(東京メトロ)、河合さん(SUBWAY)、荒川さん(SUBWAY)

SUBWAY=地下鉄? 知っているようで案外知らないSUBWAYの由来

高原 はじめまして、今回はこのお話を引き受けてくださってありがとうございます! まず、ぜひ聞いてみたかったことがあるんです。そもそもSUBWAYってどういう由来なんでしょうか?

河合 フフフ、やっぱり気になりますよね?

高原 地下鉄の駅はいろんなところにあるので、そういう存在になりたいという願いが込められているのでは......。

河合 実はこの質問、最初のスタッフ研修のときに必ずお聞きするんですが、みなさんSUBWAY=地下鉄とイメージしているせいか、「地下鉄の駅を降りたらすぐにSUBWAYがあるから」と答えるんです。

高原 確かに、それぐらい店舗数が多いような気もしますね。

河合 実は、潜水艦型のパンでつくるサブマリンサンドイッチをアメリカでSUBと呼んでいて、WAY(=やり方)は自分なりにカスタマイズできるという意味。そのふたつの言葉をくっつけたのがSUBWAYの由来なんです。ロゴをご覧になると"SUB"と"WAY"の色がちがうのがおわかりでしょうか。

高原 てっきり地下鉄だと思いこんでいました!

サブウェイ本社内にある研修用キッチンで、銀座線をイメージしたサンドイッチづくりがスタート!

サブウェイ本社内にある研修用キッチンで、銀座線をイメージしたサンドイッチづくりがスタート!

時間帯で刻々と表情が変わる街、赤坂見附

高原 SUBWAYには個人的にも思い入れがあります。銀座線の赤坂見附駅は通学で利用していたため、駅のそばにあるSUBWAYによく行っていました。当時は野菜が苦手だったので、ローストビーフサンドを野菜抜きで注文していたり(笑)。

河合 赤坂見附店、ご利用くださっていたんですね。そしてそんなオーダーを(笑)。1992年3月25日にSUBWAYの日本1号店として赤坂見附店がグランドオープンして、実は2016年の10月まで本社も赤坂見附にあったんですよ。私自身も関西の直営店で働いたあと、1号店が10周年を迎えたタイミングで、リニューアルオープン時の店長を務めるために東京へ戻りました。赤坂見附の日本1号店の店長といえば、社内ではある種のステータスですから。

赤坂見附にあったサブウェイ国内1号店

赤坂見附にあったサブウェイ国内1号店

高原 もしかしたら、お店でお会いしていたかもしれませんね。赤坂見附という街にはどんな印象を持たれていますか?

河合 当初、赤坂見附は朝の通勤ラッシュの印象が強くて、オフィス街というイメージを抱いていましたが、実際に働いてみると少し変わりましたね。当時、1号店は24時間営業で、朝や昼はビジネスマンやOLさんのお客様が多い一方で、そのほかの時間はホテルが近いせいか、海外からの観光客のお客様もよくいらしてくださって。夕方や夜になると、料亭に勤める仲居さんもよくお見えになりましたよ。

荒川 私も本社勤務でしたので、赤坂見附の街にはなじみがあります。おいしいお店が多くて、世界の料理が食べられる街なんですよね。仕事柄、いろんなサンドイッチやお取引先さまから提案いただいたものを試食することが多いのですが、気分転換のためにまったくちがう料理を食べたり。ランチの選択肢で困った記憶がないほどです。

プロの手によって手際よく野菜が盛られ、彩り豊かなサンドイッチができあがっていく

プロの手によって手際よく野菜が盛られ、彩り豊かなサンドイッチができあがっていく

あの名作「タンドリーチキン」も難産だった!

高原 SUBWAYは常に斬新なメニューを提供していますよね。そこで今回は、新規事業や商品開発についての話をお聞きしたいと思っていました。実は東京メトロでは新規事業として、2015年の1月から"とうきょうサラダ"というブランド野菜を販売しています。これは、駅から離れていて活用できていない鉄道の高架下にある遊休地を、有効利用できないかという発想からスタートした事業です。弊社は本業の鉄道輸送で"安全・安心"を掲げていますが、地下鉄で安全・安心にお客様を運ぶのと同様、農薬不使用の水耕栽培で安全・安心な野菜をお客様の元へ届けたいという思いから挑戦することになりました。野菜という共通のアイテムを扱う「先輩」に、いろいろうかがえればと思います。

とうきょうサラダのラインナップ

とうきょうサラダのラインナップ

荒川 東京メトロさんが野菜を育てているというのは、かなりサプライズですね。

高原 商品開発ご担当の荒川さんにお聞きしますが、SUBWAYでは、新規メニューはどれくらいのペースでリリースされているのでしょうか。

荒川 これまでは、年間に5、6回ほど期間限定キャンペーンをやっていて、そこでだいたい2アイテムずつ新商品を発売するので、年間12アイテムほどを開発しています。新しい商品が完成したと思ったら、もう次の商品を考えなければならなくて。

高原 けっこうなハイペースですね。荒川さんの記憶に残る開発エピソード、お聞きしたいです!

荒川 パッと頭に思い浮かぶのは「タンドリーチキン」でしょうか。私が入社したときにはすでに「ラップメニュー」に入っていまして、10㎝サイズのタンドリーチキンをトルティーヤに包んで売っていたんです。それをサンドイッチサイズにして新商品にできないかという意見があり、タイで工場を探すところからはじまりました。ただ、スパイスの配合が想像以上に難しくて。まず、思い描く味をタイの開発者に説明してみても、言葉の壁や味覚の違いもあり、ちゃんと伝わらない。味をつくり込むのに本当に苦労しました。

この日のために持参したとうきょうサラダの野菜を使って、サイドメニュー風のサラダをつくる高原。プロの前ではかなりキンチョーしている様子......

この日のために持参した"とうきょうサラダ"の野菜を使って、サイドメニュー風のサラダをつくる高原。プロの前ではかなりキンチョーしている様子......

高原 「タンドリーチキン」といえば大変好評だったメニューとうかがっていますが、開発の裏にはそんな苦労があったとは思いませんでした。新商品開発の難しさって、どんなところにあるのでしょう。

荒川 味覚自体はもう人それぞれなので、味の設定には毎回かなり神経を遣っています。たとえば、健康面を気にして塩分や添加物をできるだけ減らしたいお客様がいる一方で、薄味にしすぎると「味がものたりない」と言われてしまうことも。いかに自然な味のまま、おいしいと感じてもらえるかが課題ですね。高原さんは「とうきょうサラダ」で扱う野菜のラインナップはどのように決めたんですか?

高原 最初はまったくノウハウがなかったので、一般的で、育てやすいと言われている品種からはじめたのですが、いざ収穫した野菜を持って飲食店の仕入担当者へ営業にうかがうと、先方が求めているものとのギャップに気づくことが多々ありました。そこで「季節によって価格変動の大きい野菜の安定供給へのニーズ」や「市販では手に入りにくい品種へのニーズ」など、お客様とのコミュニケーションのなかから学びながら野菜のラインナップを決めていきました。

荒川 まったくの異業種で、ゼロからの立ち上げということで相当の苦労があったかと察します。

高原 おっしゃるとおり、最初は右も左もわからない状態でのスタートでした。ただ不思議なもので、学生時代は野菜が苦手だった私も、自分で種を植えて育てた野菜は本当にかわいく思えて。気づいたら野菜を好きになったばかりか、野菜ソムリエの資格まで取得するようになりました。

河合 すごいですね。新規事業をきっかけに、偏食がなおったなんて。

とうきょうサラダで扱う野菜のラインナップの一部を河合さんが試食。「みずみずしいですね。かんでみると水分が口に広がります」と好反応!

とうきょうサラダで扱う野菜のラインナップの一部を河合さんが試食。「みずみずしいですね。かんでみると水分が口に広がります」と好反応!

知名度があるからこそ、より親しめる存在に

高原 世界的に知名度のあるSUBWAYとして、2020年への展望はいかがでしょうか。

河合 弊社は世界110カ国以上で展開しているチェーンなので、海外からのお客様にはすでになじみの深い存在です。だからこそ2020年に向けては、来日した世界中のお客様がいっそう気軽に立ち寄れるように、接客やメニューを工夫していくつもりです。

荒川 いまSUBWAYでは、新商品だけではなく、既存商品のブラッシュアップも進めておりまして、商品の中身の配合で、できるだけ余計な添加物を使わないよう務めています。ただ、どの国のお客様にも召し上がっていただけるような商品づくりをしていくのが2020年までの課題ですね。

高原 東京メトロとしては、地下鉄事業とのシナジーと、ご利用くださるお客様が何を求めているのかが大切だと考えています。今後、2020年に向けて外国人のお客様が増えてくるのであれば、そういった方に喜んでいただけるサービスも生み出していくべきだと考えています。

河合 とうきょうサラダを足がかりに、東京メトロのなかで今後サプライズ性の高い事業が生まれるといいですね。

高原 はい。私もSUBWAYの今後の展開に注目していきたいと思っています!

鼎談限定コラボサンドイッチが完成!

ついに「ひと駅対談」限定、銀座線をイメージしたコラボサンドが完成! 

ついに「ひと駅対談」限定、銀座線をイメージしたコラボサンドが完成! 

荒川 今回は東京メトロとSUBWAYのコラボサンドイッチということで、銀座線の黄色をイメージしたサンドイッチを考えてみました。まず、パンの上にSUBWAYの基本の野菜であるレタス、トマト、ピクルス、ピーマン、オリーブ、オニオンをのせます。メインとなる具は2つ。ひとつめはたまごサンドのたまごです。ざっくりくずした半熟具合がウリですね。さらに、ふたつめは一部店舗でモーニングメニューとして提供しているオムレツ。今回は特別にサイズを大きくしてみました。仕上げに野菜クリーミードレッシングをかけてまとめました。

河合 このオムレツはあたためてあるので、冷たいたまごと合わさって、なかなかおもしろい味になっているはずですよ。

高原 すごい、Wたまご!

東京メトロの「とうきょうサラダ」を使ったサラダも完成! 

東京メトロの「とうきょうサラダ」を使ったサラダも完成!

全員 では、いただきます!

高原 (味わいながら)おいしいです。あたたかくてふわっふわのオムレツと、くずしたたまご、ふたつの食感が楽しめて得した気分になりますね。とうきょうサラダのほうはいかがでしょうか。

荒川 そのままでも野菜の繊細な味わいが伝わってきておいしいですね。ドレッシングをかけずにそのまま食べる方が私は好きですね。

高原 そう言ってくださると嬉しいです。この経験を今後の野菜づくりにも生かしたいと思います。本日はありがとうございました!

SUBWAYサンドイッチを試食

※ 銀座線とのコラボメニュー、ならびにとうきょうサラダを使ったメニューは店舗では販売しておりません。

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