こんなにもデザインが違う!銀座線下町エリアのホームデザインを見比べ!

リニューアルが完了した銀座線浅草駅〜神田駅の「下町エリア」。この区間は1927年に上野駅~浅草駅間で東洋初の地下鉄として開通した貴重な歴史を活かし、当時の雰囲気から親しみを感じられるエリアとして位置づけられています。

下町エリアの各駅は、駅が位置する街の雰囲気に合わせたデザインにリニューアルされました。今回はその各駅のデザインの違いにフォーカス。まちの特徴がどのように反映されているか、ホームのデザインを見てみましょう。

「祭りの街」を目指した浅草駅

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こちらが、リニューアルが完了した浅草駅のホーム。浅草寺の建物に使われている赤「べんがら色」を配しています。(関連記事:普通は使われない「赤」が新しい浅草駅のデザインに使われたわけ【銀座線デザイン探訪】)天井も、赤のルーバーで浅草寺の垂木を表現。天井近くには照明を提灯型にして連続的に配置しました。

3月の「隅田公園桜まつり」、5月の「三社祭」、7月の「隅田川花火大会」と、ほぼ2ヶ月おきに大きなイベントがある浅草。訪れる人々に、駅におりたったときから浅草の街を感じていただきたい、そんな思いで新しい姿へと生まれ変わりました。

コンセプト「道具の街」のもとに生まれ変わった田原町駅

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田原町駅のホームはこのようになりました。道具街、また下町としての「手仕事感」をあわせ持つ印象を与えるため、クールな金属に織物のようなデザインを施し、手仕事感のある表情を持たせています。

壁面上部にご注目。家紋のようなものが見えていますよね? 実はこれ、芸能紋(歌舞伎役者などの家紋)というもの。過去、田原町駅の装飾に使われていたものを今回、あらためて駅のデザインとして活用しています。

床面には大小ランダムサイズのタイルを使用、デザイン性を高めるとともに、メンテナンス性や防汚性に優れた素材を使用することで、機能面もリニューアルしています!

長屋と木のイメージを大切にした稲荷町駅

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こちらが新しくなった稲荷町駅のホーム。稲荷町駅周辺には、長屋の面影を残した古い街並みが残っています。そんな建物、またそこに使われている木のイメージを大切にしたいと考案されたのが、新たな稲荷町駅のデザインです。壁面には木目調の格子窓が配置されているほか、天井も木目調。長屋の連続する屋根をイメージしたデザインのなかに、間接照明を仕込みました。

狭いながらも街の雰囲気を活かしたデザイン、そして機能面にも配慮したリニューアル後の稲荷町駅、おりたった際にはぜひ壁と天井にご注目。

「美術館のある街」がコンセプト!上野駅

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こちらが完成した上野駅のホーム。柱が、まるで美術館にあるような、重厚な石造りのもののようです。柱に駅名、そして銀座線(G)の16番目の駅であることが石のはめ込みによって示されています。

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「上品な横丁」を表現した上野広小路駅

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上野広小路駅のリニューアルコンセプトは、「上品な横丁」。淡い光を灯す柔らかで温かみのある空間と、まばゆい光が際立つきらびやかな空間で、街の賑わいや活気を表現しています。ホームの天井は黒でシックに仕上げることで、存在感をなくし、空間を広く感じられるよう工夫されています。

壁面には、織物をイメージしたガラスを配置。呉服屋が軒を連ねていた上野広小路ならではの意匠です。

歴史ある上野の横丁を意識して、過去と現代の融合によって生まれ変わった上野広小路駅。その新たな姿をぜひ現地でご覧ください。

「でんきの街」がコンセプトの末広町駅

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末広町駅は電気街秋葉原にほど近く、玄関口ともいえる駅。そこで、「でんきの街」を駅のリニューアルコンセプトに据えて工事を行ってきました。

ホームのデザインモチーフは「ブラウン管」。天井が鏡面仕上げになっていて、さまざまなものを映しこみます。壁面と天井の照明で、空間の広がりも演出。

最終的には、各ホーム階から地上階までのエレベーター、エスカレーター(渋谷方面のみ)も整備。よりアクセスしやすい末広町駅となる予定です。

「土木遺産」はどのように生かされた?神田駅

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神田駅はホームにある「歴史的遺構」を活かしたデザインを採用しています。注目はホームの柱。白い柱が黒い枠に囲まれています。これは、神田駅の開通当時から駅を支え続けている鉄鋼框(てっこうかまち)という構造*1の一部。「選奨土木遺産*2」として認定された歴史的遺構です。

*1 框構造とは、柱と梁を格子状に組み、その接合部を固定している構造のこと

*2「選奨土木遺産」とは、社団法人土木学会が、日本国内の歴史的建造物の中から、重要な土木構造物を保存することを目的として「土木遺産」に認定する仕組みのこと

ガラスのショーケースのなかにおさめられた、鉄鋼框は、下からライトで照らされて、駅の歴史を感じるギャラリーのような雰囲気になりました。

銀座線は「街の地下一階」

ここまで見てきた7駅は、それぞれにまったく違ったデザインで新たな姿に生まれ変わりました。駅も街の一部であり、地上に最も近いところを走っている銀座線はまさに街の地下一階。皆様の生活に最も近い路線として、これからも走り続けます。

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