【銀座線探偵団】東京メトロのダイヤ改正!お客様にはどんなメリットが?担当者に教えてもらった

毎年、春の風物詩となっている鉄道の「ダイヤ改正」。東京メトロ各線でも、今年(2019年)は3月16日に多くの路線でダイヤ改正が行われます。その中にあって、東京メトロ有数の高密度ダイヤで知られる「銀座線」は、2019年3月1日に改正されたダイヤで運行されています。そもそも、鉄道のダイヤとは何か、そしてダイヤ改正によって利用者には、どんなメリットがあるのでしょうか? 東京メトロのダイヤ作成を担当している方に取材してきました。

望月崇史(もちづきたかふみ)

書いたひと:望月崇史(もちづきたかふみ)
1975年静岡県生まれ。放送作家。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは足かけ15年、およそ4500個! 放送の合間に、ひたすら好きな鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。 ラジオの鉄道特番出演、新聞・雑誌の駅弁特集でも紹介。 現在、ニッポン放送のウェブサイトで「ライター望月の駅弁膝栗毛」を連載中。

なぜダイヤと呼ぶ?

銀座線のダイヤグラム

銀座線のダイヤグラム

鉄道のダイヤとは、列車の運行計画を図形で視覚的に表現したもの、即ち「ダイヤグラム」です。縦軸が位置(駅)、横軸が時間を表し、斜めに伸びる線が運行する列車となります。上下線(東京メトロではA線・B線と呼ぶ。)の列車が交わると、図面にひし形の「ダイヤ」が生まれることから、ダイヤグラムと呼ばれるようになりました。

ダイヤを作成する人は、鉄道業界では「スジ屋」(スジ:ダイヤを作成する際に引かれる線のことで、列車の1運行を1本の線で表す)と呼ばれています。ダイヤを作成するにあたっては、ご利用される輸送人員を基に列車本数を決め、朝ラッシュ、昼間、夕ラッシュとダイヤパターンから検討に入ります。ただし、車両数や乗務員数、信号や線路などの条件による制約もあるため、これらを考慮する必要もあります。ダイヤの描画については最終的に専用のコンピューターで行っていますが、列車の時刻を決めるのは、1本1本人の手によって行われています。

また、東京メトロの総合指令所では、突発的な輸送障害(自然災害、人身事故など)が発生した際に、運行計画の変更を行っており、不測の事態が発生した場合は、複数の色鉛筆と定規を使って、手作業で正常運行に戻すようダイヤを調整します。

銀座線のダイヤグラム

お客様への影響を最小限に抑えるべく、瞬時の状況判断が求められる大変厳しい仕事です。

理想は「無理のないダイヤ」

ダイヤ改正の際に意識するのは、時間どおりに運行するダイヤであり、実際に遅れが生じてしまった場合でも遅れを吸収できるよう列車の運行に余裕を持たせることです。ただし、駅の停車時間は上限があるため、むやみに多く設定することは出来ません。このため遅延のボトルネックとなる駅でダイヤ担当者は調査を行い、乗降時間短縮にむけた対策を現業(駅・乗務)と模索します。

銀座線のダイヤグラム

ダイヤ改正のタイミングは、各鉄道会社の施策で決められています。銀座線の場合、他社との直通運転を行っていないので、東京メトロが必要と判断したタイミングでダイヤ改正を行うことができます。

他社線との相互直通運転を行っている路線では、乗り入れ先の鉄道会社と調整を行った上で、ダイヤを決めたり、改正日を決めたりする必要があります。

各駅の停車時間がカギを握る、銀座線のダイヤ

銀座線では、2017年に3度のダイヤ改正を行いました。最初のダイヤ改正を行ったときは、夕方時間帯を中心に列車の遅れが発生したそうです。

東京メトロのダイヤ作成者の元には、学校の通信簿のように、列車が定時運行できたかどうかのデータがまとめて届けられており、ダイヤ修正のための大事な資料となっています。このデータを踏まえ、遅延原因を突き止め、2017年5月と10月にダイヤ改正により見直しを行い、遅れを減少することができたといいます。

銀座線のダイヤグラム

お客様の安全・快適な移動のために、ダイヤは随時改善されていく!

ダイヤ改正によって、夕方時間帯の遅れが少なくなった銀座線の現状を振り返って、胸をなでおろしたというのは、東京メトロで銀座線のダイヤを作成された担当者の方。それもそのはず、列車が遅れないことが、お客様の命を運ぶ列車の安全の基礎となるからです。

夕方のダイヤは遅れが少なくなったものの、まだまだ朝のラッシュ時など、遅れが出やすい時間帯があるのだそう。加えて、虎ノ門地区の再開発も控えており、今後も多くのお客様のご利用が見込まれています。

どの時間帯も安全に、そして少しでも快適にお客様に移動時間を過ごしていただくため、銀座線のダイヤのブラッシュアップは、これからも続きます。

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