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銀座線1000系

銀座線新型車両1000系が2012年4月に営業運転を開始しました

1000系は、東洋初の地下鉄を彷彿とさせる車体デザインを採用する一方で、数々の最新技術を採り入れた、快適で独創性の高い車両です。
車体は、昭和2年の地下鉄開業当時から約40年間にわたり親しまれた銀座線旧1000形をモチーフとし、当時の車体色を再現するなどレトロ調のデザインとしました。
車内は、冷房能力を高めるとともに、連結面や座席横の仕切りの一部などに透明な強化ガラスを採用し、車内の快適性向上を図っています。
また、消費電力の削減、乗り心地向上、走行騒音低減を図るため、最新技術を積極的に採用しました。

<コラム1>

Q:1000形と1000系という車両がありますが「形」と「系」ってどう違うのですか?

A:以前は1両ごとに車両を区別して「形」という表記を使っておりましたが、銀座線01系車両導入時より、編成(例:6両編成や10両編成)での「系統車両」として「系」の表記を使うようになりました。

デザイン

旧1000形のDNAを受け継いだレモンイエロー

旧1000形の車体色は、当時、ベルリンの地下鉄に使用されていた車体色を模したものであり、地下にあっても晴れやかな明るさがあるということで採用されました。
新型車両1000系は、その車体色“レモンイエロー”を、旧1000形のDNAを受け継ぐシンボルとして取り入れようとしたものです。

レモンイエローという“色”の再現

地下鉄博物館に保存されている旧1000形

今から約85年前(大正15年)に設計された旧1000形の車体色に関する資料は残っていませんでした。手掛かりとなるのは、地下鉄博物館に保存されている旧1000形のみ。当時の車体色を可能な限り忠実に再現するため、東京メトロの設計担当者は、地下鉄博物館に幾度となく通い、 旧1000形と色見本を何度も見比べ、納得のいく色を見つけ出したのです。

レモンイエローに染める手法

ラッピングの様子

1000系では、全体にレモンイエローのシートを貼り付ける“フルラッピング”という手法を採用しました。
しかし、車両メーカーも「長期的に使用することを目的としたフルラッピングは、これまで製造した記憶がない」と言います。そのため、素材の耐久性・メンテナンス性・褪色性・粘着性など、一から検討が行われ1編成6両の車両に必要な幅1m、長さ約500mのシートが製作されました

<コラム2>

Q:ラッピングのシートって素材は何で出来ているのですか?

A:他の路線の色別帯(車両の表面に貼られているラインカラー部分)と同じく、塩化ビニール系の素材で出来ています。

車内快適性の向上のためのポイント

1000系車内イメージ

  • 車内空間を快適にするため、これまでより小型でかつ約1.4倍の冷房能力を持った冷房装置を導入。
  • 曲線走行時のレールと車輪の摩擦によるキシリ音を低減するため、新型操舵台車を採用。
  • 開放的な車内空間とするため、連結面や座席横の仕切り、荷棚に透明な強化ガラスを採用。

車内装備の改良

17インチワイド液晶の車内ディスプレイ

  • 乗り換え案内や駅設備案内等、よリ多くの情報を、見やすく、きめ細かに提供するため、各ドア上部に17インチワイド液晶の車内ディスプレイを採用。
  • 立位時の姿勢保持、立ち座りの補助の目的から、座席前にスタンションポール(縦手すり)を設置。

環境負荷の低減

永久磁石同期モータ(PMSM)の採用に加え、最新式制御装置の採用により、現行の01系VVVFインバータ制御と比較して約20%の駆動系消費電力量の削減。

装置 ~操舵台車の効果について~

通常の台車は、曲線にあわせ車軸は可動しないため、曲線通過時には車輪とレールの摩擦により騒音や振動が発生します。操舵台車は、自動車がカーブに沿ってハンドルを切るように、曲線通過時に車軸が自動的に舵を切る仕組みになっています。その結果、車輪とレールの摩擦が減少し騒音と振動が抑えられ、通常の台車よりも曲線をスムーズに走行することが可能です。特にカーブの多い地下鉄では騒音と振動の低減に大きな効果が得られます。

旧1000形とは

新型車両のモチーフとなった旧1000形は、東京メトロの前身である東京地下鉄道株式会社が日本初の地下鉄車両として導入した車両です。
地下鉄を走行することから、木材が多く使用されていた当時としては画期的な全鋼製車両とし不燃材料を積極的に採り入れ、保安装置としてATS(自動列車停止装置)を搭載した最新鋭の車両でした。

昭和2年当時の旧1000形車両

車両主要諸元

基本車両編成

基本車両編成

主要諸元

自重(t) 26.5~27.9
定員(人) 先頭車:93(28) 中間車:106(40) ( )内は座席定員
最大長さ(mm) 16,000
最大幅(mm) 2,550
最大高さ(mm) 3,465
車体構造 全アルミ合金製2軸ボギー車
電車線方式 直流 600V 第三軌条式
軌間(mm) 1,435
最高速度(km/h) 80
加減速度
(km/h/s)
加速度:3.3 / 減速度:(常用)4.0・(非常)4.5
制御方式 VVVFインバータ方式
ブレーキ方式 ATC連動電気指令式電空併用ブレーキ(回生付)、保安ブレーキ装置、空制各軸制御(IERV)、併合ブレーキ機能付、両先頭車駐車ブレーキ機能付
列車保安装置 車内信号式(多現示)緩和ブレーキ、前方予告、過走防護、臨時速度制御機能、後退検知機能付

サービス機器一覧

弱冷房車両 設定無し
優先席 全車両に設置
車いすスペース 第1車両、第6車両に設置
非常通報装置 車内放送:各車AVC付分散増幅式(自動放送・車外スピーカ付) 運転士、車掌操作器による一斉放送(車内外)・インターホン機能
対話式非常通報装置 2台 / 両(着信状況はTISモニタに表示)
車内案内装置 LCD式(17インチワイド) 12台 / 車 案内表示および各種メディア表示
放送装置 AVC付分散増幅方式・車外放送、自動放送付