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「第6回 EST交通環境大賞」編

2015年2月26日

 

① EST交通環境大賞について

 【EST交通環境大賞とは】  

 地域の交通環境対策に関する取組み事例を発掘し、優れた取組みの功績や努力を表彰するとともに、その取組みを広く紹介し、普及を図るため、EST普及推進フォーラムの主催者(EST普及推進委員会、公益財団法人エコロジー・モビリティ財団)により2009年度に創設された表彰制度です。今回、大賞の国土交通大臣賞を受賞することができました。

  ※EST:環境的に持続可能な交通(Environmentally Sustainable Transport)

 【授賞理由】

  2020年度に向けた長期環境戦略「みんなでECO.」のもと、中長期的な視野で環境への取組みを進めており、総合的な環境対策を実施している点が高く評価されました(環境配慮型車両、太陽光発電システム、壁面緑化、膜屋根等)。また、回生電力を駅施設へ活用するための駅補助電源装置の研究や補助電源装置へのシリコンカーバイド半導体素子の採用など環境負荷低減に向けた新技術導入なども積極的に取り組んでおり、これらにより、他の鉄道事業者への広がり及び鉄道分野の低炭素化の促進が期待できることから、大賞を授賞することとなりました。

 【講演内容】

 上記国土交通大臣賞の受賞に伴い、同日のEST普及推進フォーラムにおいて、東京メトロの環境に関する取組みを講演しました。東京メトロでは、環境基本方針に基づき、2013年度に、お客様や沿線地域とともに東京の環境負荷の低減につながるさまざまな取組みを実施していくための長期環境戦略「みんなでECO.」を策定しております。「東京メトロ自らのエコ化」「東京メトロを使ってエコ」「沿線地域とエコ」の3つのテーマに基づく積極的な環境保全活動を展開しており、その各種取組みをご紹介しました。

② 長期環境戦略「みんなでECO.」に基づく取組み

【駅照明、車内照明のLED化】

 東京メトロでは、地下鉄という事業特性上、駅構内において多くの電気設備が必要です。その電気設備で使用するエネルギーの削減を図るため、LEDを用いた照明や案内サインなど、さまざまな省エネルギー型の設備を導入しています。

 また、同様に、車内照明にLEDを導入し、すべての駅照明のLED化、すべての車両の車内照明のLED化を目指し、工事を進めています。

【東西線ソーラー発電所計画】

 東京メトロでは、東西線の地上区間にある8つの駅すべての屋根上に太陽光パネルを設置しており、「東西線ソーラー発電所計画」と呼んでいます。これら8つの駅で発電された電力は、駅のエスカレーター・エレベーター、照明等に使用し、発電量が多い場合、隣接の駅に融通することで、無駄なく電力を使用できるよう配慮しています。年間発電電力量の約100万キロワットアワーは、この区間にあるエスカレーター・エレベーター、照明等で消費される電力の約11%に相当し、年間463トンのCO2排出削減(に貢献しています。発電した電力量はホームの待合室などに設置した液晶ディスプレイで、リアルタイムにお知らせし、利用者の皆様にその効果をご理解いただけるよう配慮しています。

【切符のリサイクル】

 お客様にご使用いただいた乗車券は、駅改札で回収後に100%リサイクルしており、紙製の普通乗車券・回数券はトイレットペーパー、磁気定期券などのプラスチック製のカード類は固形燃料にしております。2007年のICカード導入以降、お客様にICカードをご利用いただくことで紙の乗車券の発行枚数の削減により、資源消費の削減につなげています。

【トンネル内湧水の活用】(沿線地域とエコ)

 地下トンネル内には、比較的きれいな湧水がありますが、従来は下水道に排出していました。近年、都市河川の水量の減少、水質悪化が懸念されるなか、東京都からの要請を受けて、日比谷線恵比寿駅付近の地下鉄トンネル内に湧き出る地下水を、ポンプでくみ上げ、渋谷川に放流しています。これにより、渋谷川の水量確保と水質改善がなされ、周辺地域における潤いのある都市環境の再生が図られています。

③ 長期環境戦略の目標と実績

【目標と実績】

 長期環境戦略「みんなでECO.」では、「「安全で質の高い鉄道サービスの提供」を着実に推進する一方で、省エネルギー施策に積極的に取り組むことにより、2020年度の鉄道事業における総エネルギー使用量を、2009年度実績より増加させない」という数値目標を掲げています。

 ホームドア設置などの安全対策や、バリアフリー設備設置などのサービス向上施策を実施することで、消費電力量は今後も増加していきますが、LED照明や環境配慮型車両の導入などの省エネルギー施策を着実に実施していくことにより鉄道事業全体としてはエネルギー使用量を抑制します。

 直近の2013年度のエネルギー消費量は、基準年である2009年度の数値を下回っており、今後も2020年度の目標達成に向け努力していきます。

 東京メトロは、今後もさまざまな活動を通じて、東京の環境負荷低減と、魅力と活力あふれる東京の実現に貢献してまいりたいと考えています。

 

「第6回 EST交通環境大賞」編 (PDF:514 KB)

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