平素より東京メトロの事業活動にご理解を賜り、厚く御礼申し上げます。
東京メトロは、東京都区部を中心に9路線195.0km180駅の地下鉄を運営し、うち7路線で他社と相互直通運転を実施する、首都圏の鉄道ネットワークの中核を担う企業です。
東京メトログループは、グループ理念である「東京を走らせる力」を念頭に、東京に集う人々の生活や、経済活動を支える鉄道を核とした都市・生活創造企業グループとして、様々な事業に取り組んでいます。
新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けた旅客運輸収入は、テレワークの定着等の影響はあるものの、インバウンド等のご利用増もあり、回復傾向にあります。これに加え、コスト構造改革による設備・業務のスリム化により、当社の経営状況は着実に回復してまいりました。
このような経営環境を踏まえ、2024年度は、中期経営計画「東京メトロプラン2024」の最終年度として、引き続き「構造変革」と「新たな飛躍」に取り組み、中期経営計画に掲げる4つの重点戦略・施策の着実な実施を進めます。
具体的には、地震・水害といった自然災害対策の強化をはじめ、安全の確保を前提としたコスト構造改革、メトポの活用による新たなお出かけ機会の創出、CBM(状態基準保全)の導入、自動運転の実現に向けた検討など、新技術やDXの推進等により鉄道事業を進化させていきます。また、鉄道駅バリアフリー料金を活用したホームドア全線整備をはじめとした各種バリアフリー設備整備の推進や、十分な公的支援をもとに新規需要を開拓するための新線建設に着実に取り組んでまいります。
都市・生活創造事業等においては、アセットマネジメント事業への参入による不動産事業の拡大やお客様の「新たな日常」を支える各種事業の展開に加えて、海外鉄道ビジネスの拡大、新規ビジネスの開発を通じて成長を目指してまいります。
さらに、社員の「自律」・「挑戦」・「協働」を促し、働きがいを高め、DE&Iを推進するとともに、人権の尊重、組織体制・ガバナンスの強化により経営基盤を強化するほか、「メトロCO₂ゼロ チャレンジ 2050」の目標達成に向けた取組み等により脱炭素・循環型社会の実現に貢献します。
東京メトログループは、首都東京の都市機能を支える交通事業者として、持続的な企業価値の向上を図ることで、全てのステークホルダーから信頼され、選択され、支持される最優良の鉄道会社を目指してまいります。
今後とも、皆様の一層のご理解とご支援を賜りますよう、お願い申し上げます。